exiftool 使い方(Windows・Mac):インストールから撮影日時の変更まで
exiftool とは何か、Windows と Mac へのダウンロードとインストール、タグの表示、撮影日時の変更と一括変更、ファイル名の変更、動画の日時まで、実際に試したコマンドで説明します。
exiftool は、写真や動画の撮影日時などの情報(メタデータ)を読み書きする無料のコマンドツールです。使い方は、Windows なら exiftool.org の zip を展開して exiftool(-k).exe を exiftool.exe に名前を変え、Mac ならインストーラー(pkg)か Homebrew で入れて、コマンドプロンプトやターミナルで exiftool "-AllDates=2020:01:01 12:00:00" photo.jpg のように実行します。このページのコマンドは、すべて ExifTool 13.59 で実際に試しました。コマンドを使わずに同じことをしたい方には、画面で操作できるアプリもあります。
exiftool とは
exiftool(ExifTool)は、Phil Harvey 氏が開発しているオープンソースのソフトです。JPEG、HEIC、RAW、MP4、MOV など数百の形式で、EXIF、XMP、IPTC、QuickTime などの情報を読み書きできます。無料で、Windows、Mac、Linux で動き、多くの写真ソフトの中でも使われています。
画面(GUI)はなく、操作はすべてコマンドです。そのぶん、何千枚の写真もコマンド 1 行でまとめて処理できます。
ダウンロードとインストール(Windows 11・10)
- exiftool.org のトップページから「Windows Executable」の 64-bit 版(
exiftool-13.59_64.zipのような名前)をダウンロードします。 - zip を展開します。中に
exiftool(-k).exeとexiftool_filesフォルダーがあります。 exiftool(-k).exeの名前をexiftool.exeに変えます。拡張子が表示されていない場合は、exiftool(-k)をexiftoolに変えます。exiftool.exeとexiftool_filesフォルダーを、セットで同じ場所に置きます。たとえばC:\exiftoolを作ってそこに置き、Windows の「環境変数」で、このフォルダーをPathに追加します。- 新しいコマンドプロンプトか PowerShell を開き、
exiftool -verと入力します。13.59のようにバージョンが出れば完了です。
exiftool.exe だけをコピーすると動きません。必ず exiftool_files フォルダーと一緒に置いてください。なお、exiftool.org の配布物は zip だけです。インストーラー形式の版は、Windows 版のランチャーを作っている Oliver Betz 氏のサイトで配布されています。
名前を変える前の exiftool(-k).exe に写真をドラッグ&ドロップすると、その写真の情報が一覧で表示されます。中身を見るだけならこれでも十分です。
ダウンロードとインストール(Mac)
方法は 2 つあります。
- インストーラー: exiftool.org から「MacOS Package」(
ExifTool-13.59.pkg)をダウンロードし、ダブルクリックしてインストールします。macOS 15 以降でブロックされたときは、「システム設定」の「プライバシーとセキュリティ」で「このまま開く」を押します。 - Homebrew: ターミナルで
brew install exiftoolと入力します。Homebrew の版は exiftool.org より少し遅れて更新されます。
どちらの場合も、ターミナルで exiftool -ver と入力してバージョンが出れば準備完了です。
基本の使い方:情報を表示する
まず、写真のあるフォルダーに移動します。Windows ならエクスプローラーのアドレス欄に cmd と入力すると、そのフォルダーでコマンドプロンプトが開きます。Mac ならターミナルで cd と入力し、フォルダーをターミナルにドラッグして Enter を押します。
すべての情報を表示します。
exiftool photo.jpg
日付に関係する項目だけを、グループ名とタグ名付きで表示します。
exiftool -time:all -G1 -a -s photo.jpg
結果は次のようになります。DateTimeOriginal が撮影日時、CreateDate がデジタル化日時、ModifyDate が更新日時です。[System] の項目はファイルの日付で、写真の中の情報ではありません。
[System] FileModifyDate : 2026:10:13 10:02:58+09:00
[IFD0] ModifyDate : 2020:01:01 12:00:00
[ExifIFD] DateTimeOriginal : 2020:01:01 12:00:00
[ExifIFD] CreateDate : 2020:01:01 12:00:00
撮影日時を変更する
-AllDates は、DateTimeOriginal、CreateDate、ModifyDate の 3 つをまとめて指すショートカットです。日付は 年:月:日 時:分:秒 の形で、区切りはすべてコロンです。
exiftool "-AllDates=2020:01:01 12:00:00" photo.jpg
Windows では必ずダブルクォート(")を使います。 Mac のターミナルでは、このページのコマンドはダブルクォートのままでも、シングルクォートに変えても動きます。ただし $ を含む引数は、Mac ではシングルクォートにします。
撮影日時をずらす
カメラの時計がずれていたときは、+= か -= で全部を同じだけずらします。
exiftool "-AllDates+=1" photo.jpg
exiftool "-AllDates-=0:30" photo.jpg
exiftool "-AllDates+=0:0:1 0:0:0" photo.jpg
1 行目は 1 時間進めます。2 行目は 30 分戻します。3 行目は 年:月:日 時:分:秒 の形で 1 日進めます。海外で日本時間のままだったカメラなら、時差の時間数だけずらします。
フォルダーの写真を一括変更する
ファイル名の代わりにフォルダーを指定すると、その中のファイルをまとめて処理します。-r を付けるとサブフォルダーも対象になります。. は今いるフォルダーです。
exiftool -r "-AllDates+=1" .
決まった種類だけにしたいときは、-ext で拡張子を指定します。次の例は JPEG と HEIC だけを対象にします。
exiftool -r -ext jpg -ext heic "-AllDates+=1" .
ファイルの日付を撮影日時に合わせる
エクスプローラーや Finder の「更新日時」は、写真の中の撮影日時とは別のものです。違いは 撮影日時と更新日時の違い で説明しています。ファイルの更新日時を撮影日時に合わせるには、< で値をコピーします。
exiftool -r "-FileModifyDate<DateTimeOriginal" .
作成日時も合わせるなら "-FileCreateDate<DateTimeOriginal" を加えます。これは Windows と Mac で使えます。
ファイル名を撮影日時に変える
IMG_1234.jpg を 20200101_120000.jpg のような名前にまとめて変えます。
exiftool -d %Y%m%d_%H%M%S%%-c.%%e "-FileName<DateTimeOriginal" .
-d で日付の書き方を決めます。%%-c は、同じ秒に撮った写真があると -1、-2 を付けて名前の重複を防ぎます。%%e は元の拡張子です。このコマンドで 20190714_110500.jpg、20190714_110500-1.jpg のようになることを確認しました。コマンドを .bat ファイルに書く場合は、% をすべて %% にします(%%-c は %%%%-c になります)。
動画(MP4・MOV)の撮影日時を変更する
動画の撮影日時は EXIF ではなく、QuickTime の CreateDate に入っています。この値は規格で UTC(世界標準時)と決まっています。-api QuickTimeUTC を付けると、exiftool は日本時間との変換を自動で行います。
exiftool -api QuickTimeUTC "-QuickTime:CreateDate=2020:01:01 12:00:00" "-QuickTime:ModifyDate=2020:01:01 12:00:00" video.mp4
-api QuickTimeUTC を付けないと、入力した時刻がそのまま UTC として保存されます。日本では 9 時間ずれて表示される原因になります。パソコンのタイムゾーンが日本でない場合は、2020:01:01 12:00:00+09:00 のように時差を書きます。確認するときも同じオプションを付けます。
exiftool -api QuickTimeUTC -time:all -G1 -a -s video.mp4
時刻をずらすだけなら、変換は要りません。exiftool "-QuickTime:CreateDate+=1" video.mp4 で 1 時間進みます。コマンドを使わない方法は 動画の撮影日時を変更する方法 にあります。
バックアップ(_original)と -overwrite_original
exiftool は書き込むたびに、元のファイルを photo.jpg_original という名前で残します。失敗したときは、次のコマンドで元に戻せます。
exiftool -restore_original photo.jpg
結果を確認したら、バックアップは次のコマンドで消せます。
exiftool -r -delete_original .
最初からバックアップを作らないときは -overwrite_original を付けます。
exiftool -overwrite_original "-AllDates=2020:01:01 12:00:00" photo.jpg
このオプションを使うと、元に戻す方法はありません。初めてのコマンドは、必ず写真のコピーで試してください。
コマンドを使いたくない場合
exiftool は強力ですが、引用符 1 つ、コロン 1 つの間違いで、何も変わらないか、違う結果になります。よくある作業だけなら、画面で操作できるアプリのほうが早くて安全です。
同じ開発元の「Takeout JSON Metadata Fixer」(Windows)と「Photo Metadata EXIF Editor」(Mac)なら、このページのほとんどの作業ができます。Windows では「選択した写真」タブで「ライブラリフォルダーを選択…」を押してフォルダーを選び、写真を選んで「編集」を押し、ツールを選ぶだけです。
| 作業 | exiftool | アプリのツール |
|---|---|---|
| 撮影日時を設定する | "-AllDates=..." | 「日付と時刻を設定」 |
| 時刻をずらす | "-AllDates+=..." | 「時刻をずらす」 |
| ファイルの日付を合わせる | "-FileModifyDate<DateTimeOriginal" | 「ファイルの日付を設定」 |
| 撮影日でファイル名を変える | -d ... "-FileName<DateTimeOriginal" | 「名前を変更」 |
| 失敗を元に戻す | -restore_original | 「履歴」(30 日間) |
保存の前に「プレビュー」で変更前と変更後を確認でき、動画にも使えます。ダウンロードは無料で、最初の 100 件の編集も無料です。それ以上は買い切りの Premium(Windows 版は 2,980 円)で、Google Takeout の写真の修正も無制限になります。比較の詳細は exiftool の GUI(Windows) と exiftool の簡単な代わり にあります。
スクリプトで作業を繰り返したい方や、珍しい項目を編集したい方は、exiftool が向いています。両方を使い分けるのも良い方法です。
Google Takeout の写真の場合
Google Takeout で書き出した写真は、本当の撮影日時が横の .json ファイルにあります。これを写真に書き戻すコマンドは別のものになります。手順は exiftool で Google Takeout の日付を直す方法 で説明しています。コマンドを使わないなら、Takeout JSON Metadata Fixer の「Google フォト Takeout」で同じことができます。
よくある質問
exiftool は無料ですか?
無料です。オープンソースで、個人でも仕事でも使えます。
「'exiftool' は、内部コマンドまたは外部コマンド…として認識されていません」と出ます。
exiftool.exe のあるフォルダーが Path に入っていないか、名前が exiftool(-k).exe のままです。名前を確認し、Path を設定したあとは、コマンドプロンプトを開き直してください。
日本語のファイル名やフォルダー名でも使えますか?
使えます。Mac では問題なく動きます。Windows で日本語の名前のファイルが見つからないと表示されたときは、まず英数字だけの名前のフォルダーで試してください。文字コードの設定(-charset)は exiftool.org の FAQ の 18 番で説明されています。
撮影日時を変更すると画質は落ちますか?
落ちません。exiftool は情報の部分だけを書き換え、画像を作り直しません。
HEIC や RAW にも使えますか?
使えます。iPhone の HEIC にも、多くのカメラの RAW にも書き込めます。RAW に直接書き込みたくないときは、.xmp サイドカーに書く方法もあります。